2010.02.03

土佐いく子先生のご講演

 
先日、県主催の指導員さんの研修に参加させていただき
土佐いく子先生のご講演を聴く機会に恵まれました
「こども達の心の声に耳を傾けて」
  ―こどもは今もこども時代を生きている―

今の学校の教育現場、日本の教育のゆくえなどを
こてこての大阪弁で胸に迫るお話、ほっこりするお話を交えて聴かせていただきました
どの立場の人も一生懸命生きている
■ この生きにくい時代をけなげに精一杯生きているこども達
 ・・・ランドセルに生活を背負って学校へ来るこども
■ 命を削るおもいで必死に頑張る教職員
・・・定員不足、評価システムなどの管理システムの中でこどもや親の今につきあいながら
■ くらしの大変さ、子育ての悩みを抱える親たち
・・・モンスターペアレントといわないで
「いい子」「騒ぐ子」「荒れる子」「目を合わせない子」「体に触れさせない子」「笑わない子」「期待にこたえようとするこ」「泣かない子」「どうせ・・・という子」
そんなこどもたちの言葉をひろいましょうと話してくれました
サインを見逃さない
安心の懐に抱いてやる
聴く・・・十の目と心を持って聴く

からだ全体を開いて感じて聴いてみる
呼吸を合わせてペーシングしてみる
心はなんて言っているんだろう
コーチングと同じだなあと思いました
算数の問題を解く前からくしゃくしにして投げてしまったこども
「ほんまはわかりたいねんな」
『痛い』と言えば『そうか、痛いんか』
『暑い』と言えば『暑いなあ』 と返してやったらよろしいねん
『寒い』と言えば『寒うない!』
『痛い』いうてんのに『痛ぁない!』って返してまへんか?
『ごめん』がなかなか言われへんときもあります
『はよう言いなさい』と強要してませんか?
そんなときは、かわりに謝ってやってらよろしいねん。
聴いているうちに、どんどんこどもたちの姿が立ち上がってきます
衝撃的な報告もありました
例の秋葉原事件
犯人は言います 「死ぬまで一人、死んでも一人。幸せになりたかった」
この事件を若者はどう受け止めたのか、大学生の声を拾ったところ
130名が「わかる気がする」と答えたそうです
2名だけが「死刑は当然」と答えたそうです
だれからも関心を持ってもらえない孤独感を感じている若者が多いのでしょうか
土佐先生は
言葉がこどもに届きにくくなっていることを指摘されています
言葉が人間を人間にしていく
人間はことばでものを考え、ものを認識する
人間はことばでコミュニケーションする
人間はことばで自己コントロールする
親子、先生、その他おとなとの関係で言葉の行き交う人間関係をもとう
共感して話が聴ける大人になろう
あらゆる表現の向こうにあるこどもの思いや願い、心の叫びに心と耳を傾けよう
よみとる、感じ取る教育的感性を持とう
体験をくぐり、人間的な感情の宿った言葉を発しよう

UIの理念をお伝えするページに、”大事にしていること”を書いています
11年前に書いたもので、コーチングさえ学んでいなかったときに書いたものです
  関わること、良く聴くこと、感じること、考えること
  言葉を大事にすること、大事なことを大事にする

すごいなあ、土佐先生がおっしゃってることと一緒や~!
と嬉しくなりました
やっぱ大事なことを大事にしよう