2010.04.11

ある95歳老人の詩


もう一度人生をやり直せるなら・・・
今度はもっと間違いをおかそう
もっと寛ぎ、もっと肩の力を抜こう
絶対にこんな完璧な人間ではなく
もっともっと愚かな人間になろう
この世には実際、それほど真剣に思い悩むことなどほとんどないのだ
もっと馬鹿になろう、もっと騒ごう、もっと不衛生に生きよう
もっとたくさんのチャンスをつかみ
行ったことのない場所にも、もっともっとたくさん行こう
もっと本当の厄介ごとを抱え込み
頭の中だけで想像する厄介ごとはできる限り減らそう
もう一度はじめから人生をやり直せるなら
春はもっと早くから裸足になり
秋はもっと遅くまで裸足でいよう
もっとたくさん冒険をし
もっとたくさんのメリーゴーランドに乗り
もっとたくさんの夕陽を見て
もっとたくさんの子供たちと真剣に遊ぼう
もう一度人生をやり直せるなら
だが、みての通り私はもうやり直しがきかない
わたしたちはあまりに人生を厳格に考えすぎていないか
じぶんに規制を引き、他人の目を気にして
起こりもしない未来を思い煩ってくよくよ悩んだり
構えたり
落ち込んだり
もっとリラックスしよう
もっとシンプルに生きよう
たまには馬鹿になったり、無鉄砲なことをして
人生に潤いや活気、情熱や楽しさを取り戻そう
人生は完璧にはいかない
だからこそ、生き甲斐がある
     Peter Drucker(1909 11月19日ー2005年11月11日)